赤ちゃんを産むとき、陣痛というものがあります。
陣痛は、初産で約24時間、2人目以降で約12時間続くものらしいです。
妊婦さんの中には、この陣痛がとても苦しいので
「産む側は大変、赤ちゃんは生まれてくる側でいいなぁ」
と言う方もいるらしいです。
しかし、助産師さんは、これは大きな勘違いだと言います。
赤ちゃんの方が、妊婦さんの何倍も苦しいのだと。
実は、子宮は筋肉であり、これが収縮したり緩んだりするのが、陣痛の正体らしいです。
陣痛が始まり、子宮が収縮すると、赤ちゃんは首のところを、思い切り締め付けられ、へその尾からの酸素が途絶え、息ができなくなるそうです。
子宮の収縮は約1分間。
その間思い切り首を締められ、息ができない。
1分たてばまた子宮はゆるむが、また陣痛が来れば1分、息ができなくなる。
しかも陣痛の間隔はだんだん狭くなる。
この陣痛に耐えられなければ、赤ちゃんは死ぬ。
まさに命懸けです。
だからこそ、赤ちゃんは慎重なのだといいます。
実は、陣痛がおこるためには、陣痛をおこすホルモンが必要らしいのですが、このホルモンを出しているのは、お母さんではなく、なんと赤ちゃん自身なのです。
赤ちゃんはとても賢く、自分自身で自分が、今陣痛に耐えられる体かを判断しています。
そして、一番いいタイミングで、自分の生まれてくる日を選んでいます。
また、急に激しい陣痛を起こせば命が危いので、最初は陣痛を起こすホルモンを少ししか出さず、様子を見てホルモンの量を調整するらしいです。
赤ちゃんの中には、予定日を過ぎても、なかなか生まれてこない赤ちゃんもいます。
途中で陣痛を止める赤ちゃんもいます。
そういう赤ちゃんを
「うちの子はノンビリしてる」
なんていうお母さんもいるけど、そのとき赤ちゃんは必死なんだといいます。
生まれて来ないのは、赤ちゃんが
「今の体では陣痛に耐えられず死んでしまう」
と判断しているからだそうです。
赤ちゃんはみんな、自分で判断して、自分の意志で生まれてきます。
「生まれたくて生まれたんじゃない」なんて人はいないのです。
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